
ベッドに寝ていただき、胸にゼリーを塗って検査します。超音波を当てて心臓の大きさ、動き、弁の状態、血液の流れなどを観察し、ポンプが正常に働いているかどうかを判断する検査です。
多少時間がかかりますので、トイレはあらかじめ済ませておいて下さい。
検査を行う際には、心臓を観察しやすくするために体を左横向きにしていただき、検査担当者の声にあわせて息を吸ったり吐いたり止めたりしていただくことがあります。
首に超音波を当て、首の左右にある頸動脈の血管の太さ、動脈硬化の程度、血栓の有無、血液の流れなどを調べる検査です。
多少時間がかかりますので、トイレはあらかじめ済ませておいて下さい。
腹部に超音波をあて、みぞおちから足の付け根まで観察し、腹部大動脈、腎動脈、左右の足へ血液を送る総腸骨動脈の血管の太さ、動脈硬化の程度、血栓の有無、血液の流れなどを調べる検査です。また、腰のあたりから腎臓を観察し、腎臓の大きさや血液の流れなどを調べる検査です。
足全体に超音波をあて、足の付け根から足先にかけて走行する動脈の血管の太さ、動脈硬化の程度、血栓の有無、血液の流れなどを調べる検査です。
多少時間がかかりますので、トイレはあらかじめ済ませておいて下さい。
足全体に超音波をあて、静脈の太さや形態、血栓の有無などを知るために行う検査です。静脈には血液を効率よく心臓に戻すためにいくつもの弁が付いており、この弁の機能不全により起こる疾患もあります。下肢静脈は深部静脈と表在静脈からなり、症状や疾患により検査の内容や検査時間が異なります。
深部静脈の検査:
死亡の危険性が高い肺塞栓症の原因となる深部静脈血栓症(俗にエコノミークラス症候群、ロングフライト血栓症)は、長時間足を動かさずに同じ姿勢でいると、足の深部にある静脈の血液の流れが悪くなり血栓(血の固まり)ができる病気です。この血栓の一部が血流にのって肺まで流れていき、肺の血管を詰まらせてしまう病気が肺塞栓症です。この検査では足の静脈の血栓の有無や、血栓の場所や範囲を調べます。長時間同じ姿勢で仕事をする方、高齢者、手術後、肥満、経口避妊薬(ピル)を使用した事がある方、妊娠中・出産直後の方で足に発赤、腫脹、痛みなどの症状ある場合に有益な検査です。
表在静脈の検査:
下肢の表在静脈が拡張蛇行し、瘤(こぶ)のように膨らんだ状態になる下肢静脈瘤は、静脈内にある弁の障害により血流が逆流し、足に血液が停滞することで起きる病気です。この検査では静脈の太さや走行、瘤の範囲、血栓の有無などを調べます。足の血管が表面にボコボコ浮き出ている、足のむくみやだるさを感じる、足の皮膚がかゆく発赤や湿疹がある、色素沈着があるなどの症状がある方に有益な検査です。
多少時間がかかりますので、トイレはあらかじめ済ませておいて下さい。
腕に超音波をあて、腕の動脈や静脈の血管の太さ、動脈硬化の程度、血栓の有無、血液の流れなどを調べる検査です。
- カテーテル検査前:腕の動脈にカテーテルがスムーズに走行できるかを確認します。動脈が蛇行したり動脈硬化により狭くなっているところがないかを調べます。
- 左右の腕の血圧に差がある場合:心臓から上腕までの動脈の一部が狭窄していることがあり、特に鎖骨下動脈の狭窄がしばしば認められます。
- 透析シャント血管:透析シャントの血流障害に対してシャント狭窄または閉塞部位の評価を行います。
多少時間がかかりますので、トイレはあらかじめ済ませておいて下さい。
心臓のすぐ後ろにある食道から超音波をあてて心臓や血管を観察するため、骨や肺、脂肪などに邪魔されることなくきれいな画像としてみることができる検査です。先端に超音波装置がついた胃カメラのような直径1㎝程度の細い管(プローブ)を飲み込んでいただきます。
多少時間がかかりますので、トイレはあらかじめ済ませておいて下さい。
はずせる入れ歯ははずして下さい。
検査の前にスプレーで喉に麻酔をかけます。検査中は体を左横向きにしていただき、プローブを噛まないようにマウスピースをくわえていただきます。
検査終了後は喉の麻酔がとれるまで、1時間程度は飲食をしないでください。誤って気管に入ってしまうおそれがあります。口をすすぐ程度のうがいは可能です。1時間程度経ってから少し水を飲んでみてむせることがなければ食事をとっていただいても結構です。
食道に疾患のある方はこの検査は受けられませんので、事前にお知らせ下さい。