

金沢バスキュラーアクセスインターベンション研究会 代表世話人
Kanazawa Vascular Access Intervention Live Demonstration
(Kanazawa-VALID) Course Director
心臓血管センター金沢循環器病院 副院長
堀田 祐紀
Kanazawa Vascular Access Intervention Live Demonstration(Kanazawa-VALID)は、金沢バスキュラーアクセスインターベンション研究会が主催するLive Demonstrationです。透析シャントまたは透析患者さんの四肢の動脈硬化性病変のカテーテル治療・手技をライブデモンストレーションの形で提供し、その実際の手技を通じて、vascular access interventionあるいはperipheral interventionの技術的な問題や安全性を討論し、透析患者さんにとって、より有益な治療法を検討する研究会です。
このLive demonstrationは2009年に第一回を開催し、東北大震災の2011年は休会といたしましたが、毎年春~初夏に心臓血管センター金沢循環器病院にて行っています。研究会の主体は透析シャント病変の血管内治療の実際をライブデモンストレーションにて供覧し、カテ室と講義室会場とを映像・音声で連動することで議論を行い、より有益な治療方法を患者さんに提供することです。日本における第一線でご活躍の先生方に術者およびコメンテーターとして来ていただき、先生方の手技や治療の考え方を学ぶ絶好の機会と考えています。
その他に、招聘講演による特別講演・専門の先生方のミニレクチャー・コメディカル講演およびintervention device sessionなどを企画しています。現在造影剤を使用しないEcho-guide VAIVTおよびAngio-guide VAIVTのLive demonstrationを7~8症例おこなっております。
透析シャントの血管内治療に関しての保険償還を考慮し、「3ヶ月以上のシャント血流維持のVAIVT」をさらに模索する必要があり、Conventional balloon・High pressure balloon・Scoring balloonなどの使用についても議論を深めたいと考えております。
北陸新幹線の開通に伴い首都圏から金沢への移動がより容易になりました。今回も全国から多くの皆様方のご参加をいただき、より多くの情報交換が出来ることを期待しております。また、本会の開催に当たりご尽力くださいました関係者の皆様方および協賛して頂きました企業の皆様方に心から深謝申し上げます。

はじめに
今日の我が国においては、社会の高齢化と糖尿病患者の増加に伴い慢性腎不全患者数は年々増加し、これに伴って透析人口も毎年約一万人ずつの割合で増加している。現在本邦における透析患者数は約300,000人とされている。一方で、透析患者の高齢化と糖尿病透析患者の増加により透析シャント血流不全および透析患者の末梢血管障害症例も増加している。
この透析シャント関連の血管病変に対する血管内治療に関して、2005年の日本透析医学会において“慢性血液透析用バスキューラーアクセスの作成および修復に関するガイドライン”が報告された(日本透析医学会雑誌 38 巻 9 号 P1492-1551)。このガイドラインでは、透析シャントに対する血管内治療(PTA、VAIVT:vascular access interventional therapy)が、狭窄治療の主要な手技として推奨されている。
日本においては約15年前から透析医および放射線科医を主体としてVAIVTが施行されてきた。しかしながら、北陸地区においては、未だ十分な普及をみていないのが現状である。そこで、北陸地区の透析医・腎臓内科医・内科医・循環器内科医などVAIVTに興味のある医師・コメディカルに広く呼びかけ、VAIVTに関する知識を高め、臨床研究を推進し、診断および治療のレベルの向上を目指す研究会を立ち上げることは、透析療法に従事するもの多くが望むところと思われる。
北陸地区においては、2006年に北陸VAIVT研究会が発足し、症例報告および日本における専門医の特別講演を中心に活動を行っている。本研究会は、透析シャントおよび透析患者の末梢血管における血流障害の血管内治療の実際を、ライブデモンストレーションを中心として、普及・研究することを主な目的として発足するものである。血管内治療のさまざまな技術を有する循環器内科医と実際に透析医療を行う透析医、さらには透析医療に従事するコメディカルが、VAIVTに関する議論を行うことにより、この治療の更なる発展が期待される。
以上の観点から、本研究会を開催するものである。
以下に、本研究会の世話人、目的、対象、運営等に関する会則を定める。
(1) 名称
- 本会の名称は、金沢バスキュラーアクセスインターベンション研究会 (Kanazawa Vascular Access Intervention 研究会)とする。
(2) 目的
- 北陸地区を中心に、日本全国のVAIVTに興味のあるものが集まり、VAIVTに関する知識を高め、血管内治療の実際をライブデモンストレーションによる実技を中心とし、臨床研究を推進し、診断、適応および治療のレベル向上を目的とする。
(3) 対象
- 北陸3県および東海地区のVAIVTに興味を持つ医師および関連領域の医療従事者を対象とするが、他の地域からの医師および関連領域の医療従事者の参加も認める。
(4) 運営
- 1. 本会は年に一回の開催とし,原則として6月または7月の土曜日とする。
- 2. 本会の運営は当番世話人によりとり行う。
- 3. 運営方法に関しては、世話人の協議において適宜変更を加える。
- 4. 事務局は、心臓血管センター金沢循環器病院 循環器内科とする。
(5) ライブデモンストレーション
- 本会の行うライブデモンストレーションは、Kanazawa Vascular Access Intervention Live Demonstration(Kanazawa-VALID)と称する。
(5) 研究会の開催
- 本研究会およびライブデモンストレーションは、同日に開催し、可能な限り年1回開催するものとする。
(6) 世話人
- 本会は,若干名の世話人をもって構成する。世話人会は、本会当日に開催する。会計および監事は世話人の中から各々1名ずつ選出する。
(7)会計・会費
- 本会の経費は参加費・その他の収入をもって当てる。予算および決算は世話人会の議を経て承認を受ける。
(8)会計監事
- 本会の収支決算は毎会計年度終了後に作成し、会計監事の監査を経て報告しなければならない。
- 会計年度はKanazawa-VALID開催翌月から翌年の開催月までとする。
(9)事務局
- 心臓血管センター金沢循環器病院循環器内科 金沢市田中町は 16 番地
- TEL 076(253)8000 FAX 076(253)8007 事務局責任者:循環器内科 堀田 祐紀
- E-mail: yhorita@kanazawa-heart.or.jp
付則(施行細則)
- 1. 本会則は平成20年7月から施行する。
- 2. 一部改定(平成23年3月17日)
- 3. 一部改定(平成26年4月2日)
- 4. 世話人追加(平成27年3月7日)

(1) 代表世話人
- 心臓血管センター金沢循環器病院
- 循環器内科 名村 正伸
- 循環器内科 堀田 祐紀
(2) 世話人
- 福井赤十字病院 腎臓泌尿器科 片野 健一
- 済生会金沢病院 腎臓内科 覚知 泰志
- 富山赤十字病院 循環器内科 田口 富雄
- 高岡市民病院 循環器内科 平瀬 裕章
- 福井県立病院 循環器内科 藤野 晋
(3) 広報
- 済生会金沢病院 腎臓内科 覚知 泰志
(4) 会計
- 福井赤十字病院 腎臓泌尿器科 片野 健一
(5) 監事
- 富山赤十字病院 循環器内科 田口 富雄
(順不同)



