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新着情報

新年のご挨拶

2026年 新年のごあいさつ

拝啓 新春の候、貴院におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素より当院の診療に温かいご理解ならびにご協力を賜り、心より御礼申し上げます。

2025年度を振り返りますと、全国的な高齢化の進展に伴い、心不全、虚血性心疾患、弁膜症、不整脈といった循環器疾患を抱える患者数が増加し、急性期治療だけでなく長期管理や再入院予防がより重要な課題となった一年でした。循環器疾患を慢性疾患として支える医療体制の必要性が一層高まり、地域医療機関の先生方との連携の大切さを改めて実感しております。

こうした状況に対応し、当院では循環器専門病院としての役割を再定義し、診療体制の整備を進めてまいりました。心不全外来および心不全看護外来につきましては、現段階では利用件数は多くありませんが、早期介入、生活指導、薬剤調整、再入院予防に取り組む慢性管理の窓口として整備を進めており、今後、患者さんと地域の先生方により広くご活用いただける体制を目指しております。

治療領域においては、低侵襲治療および高度専門治療の導入が進みました。構造的心疾患(SHD)の領域では、大動脈弁狭窄症に対するTAVI、僧帽弁閉鎖不全症に対するTEER、心房中隔欠損症に対するカテーテル閉鎖術を実施し、身体的負担を抑えつつ治療効果の最大化を目指しております。

また、虚血性心疾患に対する治療としてPCIを行い、複雑病変に対しても最新デバイスと治療戦略を導入し、安全で精度の高い治療に努めています。不整脈領域では、心房細動や心室性不整脈に対するカテーテルアブレーションを積極的に実施し、脳梗塞予防や心不全抑制につながる長期視点の治療体系を築いております。

外科治療では、低侵襲心臓手術(MICS)に加え、胸部および腹部大動脈瘤に対するステントグラフト治療(TEVAR・EVAR)が着実に増え、患者さんにとって負担の少ない治療選択肢が広がりました。

さらに当院は療養型病棟を併設しており、急性期治療後の長期フォロー、医療依存度の高い患者さんの受け入れに対応できる体制を整えております。これにより、急性期から療養期まで切れ目のない循環器医療を提供し、地域医療機関の先生方からの幅広いご相談に応える環境を整備しております。

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迎える2026年は午年であります。古来より午は「勢いよく前へ進む年」「積み重ねが実を結ぶ年」「次の成長に向け土台が固まる年」とされています。私たちはこの意味を胸に刻み、日々の診療と学びを確かな積み重ねとしながら、地域の患者さんにとって安心・信頼・希望となる循環器医療をさらに推進してまいります。

当院の**ミッション「循環器病からの解放」**と、**ビジョン「すべてがプロフェッショナルな病院」**の実現に向け、職員一同、歩みを止めることなく挑戦を続けてまいります。

本年も引き続き、変わらぬご指導ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

敬具

2026年 元旦

寺井 英伸

心臓血管センター金沢循環器病院
病院長 寺井 英伸