金沢循環器病院|施設紹介|放射線部

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基本方針

  • 質の高い画像情報を提供し、患者さまの診断・治療に貢献します。
  • 検査・治療は安全にかつ苦痛の少ない方法を工夫します。
  • 24時間検査が可能なように機器類を整備・整頓をします。

被ばく線量低減推進施設

被ばく線量低減推進施設small2.JPG当院は、全国循環器撮影研究会における被ばく線量低減推進施設の認定を受けています

放射線科の設備と業務

一般撮影装置



 肺血管、縦隔、心臓、大血管を目的とした胸部撮影を中心に、腹部、骨等のX線撮影を行っています。

移動型X線装置



 病室や手術室の患者様のそばに装置が移動しX線撮影を行います。

X線透視撮影装置


 人体を透過したX線を電気信号に変換しテレビモニターで画像を観察しながら、検査や治療を行います。下肢静脈造影、胃十二指腸、注腸(大腸造影)などに利用されています。

移動型外科用イメージ


移動型のX線テレビです。手術室に常置してあります。


超音波診断装置



 放射線科では腹部全般と甲状腺や表在の診断を中心に検査をしています。
 超音波とは、人の耳に聞こえないくらいの高い周波数(2~10MHz)の音のことで放射線ではありません。検査は超音波の持つ直進性や指向性、媒質の変化による反射や屈折などの性質を利用し、その反射を映像化する画像診断法です。

 検査時は観察する皮膚面にゼリーなどを塗り検査をします。(皮膚面と超音波を出す装置の間に空気が入ると見えなくなるためです)上腹部の検査では、食事を摂るとよく観察出来ないことがありますので、検査前は絶食をお願いする場合があります。下腹部の検査では膀胱内の尿を利用して観察しやすくするため、排尿を我慢して頂く場合もあります。

X線CT装置



CTベッド.JPG001_headerbg_blu.jpgCTコンソール.JPG

 X線CTは被写体の僅かなX線吸収差を明確に抽出し画像化し全身の診断に応用されています。その情報は診断および治療計画の立案、治療効果の判定などにおいて非常に有用であると共に、患者様に対しても非侵襲的に検査をすることができます。最近では血管の3次元画像の構築が求められています。

 当院では2006年3月より64列マルチスライスCT(東芝メディカルシステムズ社製 Aquilion64 Super Heart Edition)が導入されています。

 一度に64枚の断層像(0.5mm厚)を高速に撮影することが可能であるため空間分解能、時間分解能に優れていることが特徴です。これによりこれまで心臓自体の動きのために描出が困難であった冠動脈の動脈硬化性病変を正確に描出することが可能になりました。

 CTによる検査であれば造影剤を静脈内注射するだけでカテーテルを血管内に挿入する必要はなく、より安全に診断することが可能となり検査に対するためらいも少なくなるという期待があります。
 また心臓カテーテル検査では得られない血管壁の性状に関する情報も得られるというメリットがあります。CT検査で異常があった場合は確定診断のために心臓カテーテル検査を行い、場合によってはそのまま治療を行うことも可能となります。

CT冠動脈造影画像

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CT冠動脈造影画像  CT冠動脈造影画像(MIP表示)

00000038INV.bmp001_headerbg_blu.jpg00000003.BMP
右冠動脈カテーテル造影画像

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左冠動脈カテーテル造影画像

血管撮影装置




1カテcol.JPG001_headerbg_blu.jpgPDFアーム.JPG
(写真左)カメラが1台のシングルプレーン撮影装置 (写真右)カメラが2台のバイプレーン撮影装置

 当院では、心臓疾患に対する心血管撮影とカテーテル法による治療を行う装置が常時2台稼動しています。2台ともデジタル撮影にて運用を行っています。

 一台はカメラが1つで小スペースで小回りが利く装置で、もう一台は2方向を同時に撮影できる装置となっています。症例に応じて使い分けを行っています。
 2方向同時撮影が可能な装置は、2005年3月よりフラットパネル検出器を採用しており、歪のない鮮明な画像を提供し、診断、治療に威力を発揮しています。

高磁場MRI装置



MRガントリーcol.JPG001_headerbg_blu.jpgMRコンソールcol.JPG



 強力な磁場内において電波(ラジオ波)を加え体内の水素原子核を共鳴させ、再び体内から出てきた電波を受信することで画像を作ります。MRIではこのとらえた電波の様子が、体の組織によって大きく異なることを利用して体の中の写真を作っています。

 CTとは異なり骨によるアーチファクトを受けない特徴があります。撮像条件を変えることにより基質的な違いを出すことも可能です。動静脈領域では造影剤を使用することなく、血管の立体的な描出も可能でありほとんど全身において診断に有用な画像を得ることができます。

 ただし、ペースメーカーを埋め込まれた方はこの検査をお受けになることができません。その他体内に金属の入っている方は場合によってはお受けになることができません。

造影CT検査について


主治医や検査担当医が診断上、検査部位をより詳しく調べるため必要と判断した場合に造影剤を使用することがあります。

造影剤の副作用


 安全な薬ですがまれに副作用が起きることがあります。

  • 軽い副作用---------かゆみ、蕁麻疹、胃の不快感等(起こる確率約1.0%)
  • 重い副作用---------呼吸困難、動悸、ひきつけ等(起こる確率約0.017%)

 当院では副作用に対して充分な準備の上検査を行っています。

造影検査をお受けになる前に


 検査当日の食事について

  • 午前の検査の方---------朝食をとらないで下さい。
  • 午後の検査の方---------昼食をとらないで下さい。

(水やお茶などの水分はお飲みいただいて結構です。牛乳は飲まないで下さい。)服用中のお薬については、医師の指示がない限り通常どおり服用してください。

次に該当する方は主治医、検査担当医、看護師、担当者にお知らせ下さい。


  • 以前、造影検査で気分が悪くなったことがある
  • 喘息やアレルギーがある


検査中


 造影剤は静脈注射で注入します。少し熱感を感じる場合がありますが心配はいりません。

検査後


 使用しました造影剤は6時間後には約90%が腎臓から尿として排泄されます。排泄を促進させるために水分(お茶、水、ジュース等)を多めにおとりください。なお水分制限されている方は担当医にご相談下さい。ごくまれに検査終了後、数時間~数日後に頭痛、はきけ、蕁麻疹などの症状が現われることがあります。そのときは病院にご連絡下さい。

放射線被曝について

自然放射線



 私たちは普段、地球上に絶えず降り注いでいる宇宙線をはじめ、地中の岩石や食物などを通して体内に取り入れた放射性物質から放射線を受けています。自然から受ける放射線の量は年間2.4mSvで、その内訳は以下の通りです。

  • 宇宙線などからの飛来:約0.38mSv
  • 土壌からの放出:約0.46mSv
  • 日常摂取する食べ物:約0.24mSv
  • 空気中のラドンなどの吸入:約1.3mSv

 これは日本の例で、ブラジルのガラパリに住む人は花崗岩大地から約10mSvの放射線を浴びています。しかし、そういう所に住む人々がガンにかかりやすいという統計データはありません。

低線量被曝とがん



放射線被曝をしたという話をする時、量だけが話題になりますが、放射線のエネルギー、被曝した(問題とする)部位と範囲も考慮しなければ人体への影響を論じる事はできません。

 現在原爆の被災者やチェルノブイリ、東海村の原発事故のように大量被曝ではその影響はわかっていますが、医療で使用されているような少ないレベルではその影響は良くわかっていません。戦後60年経って被爆2世の健康状態はその他の人と変わりないらしいのですが、放射線の影響はないと言い切っているわけでもないようです。放射線生物学者の中には少量の放射線はかえって健康によいという「ホルミシス」説をとる方々もいますが、これもひとつの説でしかありません。

 2004年1月に英国LANCET誌に診断用X線により発ガンリスクが増加するという論文が掲載され、内外に波紋を投げかけました。論文では、X線診断は大きな利益をもたらすこと、診断による被ばく量は通常少なく、個別の発がんのリスクはきわめて小さいことが最初に記されているのですが、報道では『発がんリスク増加』だけが強調されたためです。

 この論文には多くの仮定を含んでおり、安全側に立ってこれを受け止めても、病気の早期発見・治療に役立つという利益が遥かに上回ることは事実です。しかしX線診断のように、10~50 mSv以下の低線量被ばくによる発がんの可能性、および発がん率の推定法には、いまだ定説がないことも事実です。


放射線被曝と妊娠


国連科学委員会報告書では胎児の奇形発生の最小線量は250mGy(14-18日)、500mGy(50日)という報告があります。通常ここまで被曝することは考えられません。以下に例を示します。

■胎児の被曝(ICRP Publ.62より)

  • もっともよく行われる胸部撮影・・・0.01 mGy以下
  • 腹部単純撮影・・・2.9 mGy
  • もっとも多いと思われる骨盤CT・・・26mGy


放射線と電磁波

 1895年、イタリアのマルコーニは無線電信の実験に成功しました。レントゲンがX線を発見したのも1895年です。電界と磁界の波を持っているものを電磁波とよび、人間は100年以上人工の電磁波と付き合ってきました。我々が物を見ることができるのは可視光線のおかげで、これも電磁波であり、放送など通信に使用されている電磁波を一般に「電波」と呼ぶ非電離放射線でもあります。放射線には「非電離放射線」「電離放射線」があり、一般的には「電離放射線」を放射線とよんでいます。

 電磁波には体に悪いとされることがありますが、低周波や遠赤外線はリハビリ部門で利用されていますし、赤外線コタツに何時間あたったから傷害が発生したという話もありません。度が過ぎると良くないのは紫外線以上のエネルギーからでしょう。ですからそれを取り扱う専門家がいるのです。