金沢循環器病院|循環器病|大動脈疾患

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大動脈瘤

 大動脈は心臓から全身に血液を送るための動脈の中心となる血管です。その大動脈が様々な原因で"コブ"ができるように太くなってしまうものを大動脈瘤といいます。(正確には正常径の1.5倍以上のものを言います。)大動脈瘤はできた場所により胸部と腹部に分けられます。また、その病態によって真性、解離性に区分けされます。

真性胸部大動脈瘤

■大動脈瘤はそのまま放置しておくといずれ破裂してしまう危険性があり、破裂した場合、そのまま突然死してしまう危険性の高い病気です。そのため大きくなった場合、症状がなくても手術の必要性があります。

■手術は胸部大動脈瘤の場合、人工心肺使用下に人工血管置換術を行います。手術時間は4~5時間です。

急性大動脈解離

■大動脈が突然、その壁に亀裂を生じ、大動脈が裂けていく病気のことを大動脈解離といい、大動脈壁の外側だけが残ってちょうど風船のように膨らんでいる場合、解離性大動脈瘤といいます。急性大動脈解離はその亀裂の生じた場所、および動脈瘤となっている部分により予後、治療法が異なります。

■この病気は激しい痛みを生じ、また、外側の壁も破れた場合、体内に大出血をきたし突然死してしまうことが少なくありません。特にスタンフォードA型と言われる上行大動脈に解離が存在する場合、発症したときに突然死とならなくてもそのまま放置すれば一週間以内に90%以上の死亡率と言われており、ほぼ全例緊急手術となります。胸部下行大動脈にのみ解離が存在する場合(スタンフォードB型)はそのまま降圧安静による治療を第一選択としますが、この型でも瘤の拡大がある場合、腹部臓器等に症状のある場合などは手術の適応となります。この病気は胸部大動脈に多く、腹部大動脈では希です。

■手術は人工心肺下に人工血管置換術を行います。緊急手術となる場合が多く、患者さんの状態も危険なまま手術となるので、手術の危険性も通常の大動脈瘤の手術より上昇します。

腹部大動脈瘤

■腹部の場合も胸部と同様、破裂した場合突然死の危険性が高く、直径4.5cm以上の場合、または6ヶ月で0.5cm以上の拡大がある場合は手術適応となります。腹部の場合は人工心肺は使用しませんが、やはり人工血管置換術を行います。手術時間は3~4時間です。破裂した状態で病院に到着した場合はそのまま緊急手術となります。